数独・ナンプレの解き方
6つのテクニックを、実際の盤面で。
読んだあとは「次の1手クイズ」全120問で練習。
ナンプレ(数独)は運や勘の入り込む余地がないパズルです。解が1つに定まる問題なら、必ず論理だけで最後まで埋まります。行き詰まるのは、まだ知らない見方があるか、候補の書き漏れがあるかのどちらかです。
このページでは、実際に解が1つに定まる盤面を使って6つのテクニックを解説します。盤面はすべて解答が一意であることを確認済みで、候補(ペンシルマーク)はページ上でその場で計算して表示しています。各盤面の「💡 答えを見る」を押すと、どこがどう決まるかが色で分かります。
①ネイキッドシングル /
②ヒドゥンシングル /
③ネイキッドペア /
④ヒドゥンペア /
⑤ポインティングペア /
⑥X-Wing
🎯 練習:次の1手クイズ(全120問)
その前に:候補(ペンシルマーク)という考え方
数独のルールは1つだけです。すべての行・列・3×3ボックスに、1〜9が1回ずつ入る。ここから自動的に決まるのが「候補」です。
あるマスに入りうる数字は、同じ行・同じ列・同じボックスにまだ現れていない数字だけです。この残りの数字を小さく書き込んだものを候補、またはペンシルマークと呼びます。以降のテクニックは、すべてこの候補の並び方を見るだけで成立します。
マスの位置は r3c4 のように書きます。r が上から数えた行、c が左から数えた列です。r3c4 なら「上から3行目・左から4列目」です。このページの盤面には、表計算ソフトのように左に r1〜r9、上に c1〜c9 の見出しを付けてあるので、解説に出てくるマスをそのまま目で追えます。
① ネイキッドシングル(裸の単数)
難易度:初級 / 出番:非常に多い
どういう状態か:そのマスに入れる数字が、候補を数えたら1つしか残っていない状態です。「裸」と呼ぶのは、候補を書けば誰でも一目で見えるからです。
見つけ方:行・列・ボックスの3方向を見て、すでに使われている数字を消していきます。8種類が消えれば、残った1つがそのマスの答えです。
1つのマスには必ず1〜9のどれかが入ります(空きは許されません)。そのうち8つがルール上入れないと分かった以上、残る1つに決まります。「入るかもしれない」ではなく「それ以外は不可能」という消去法なので、あとから覆ることはありません。
② ヒドゥンシングル(隠れた単数)
難易度:初級 / 出番:非常に多い
どういう状態か:ある行(列・ボックス)の中で、ある数字を置ける場所が1マスしかない状態です。①がマスの側から見るのに対して、こちらは数字の側から見ます。
なぜ「隠れて」いるのか:そのマス自身は候補を複数持っていることが多く、マスだけ見ていても気づけないからです。数字を1つ決めて「この数字はこの行のどこに入れる?」と探して初めて見えます。
どの行にも1〜9が1回ずつ必ず入ります。つまり 2 はこの行のどこかに必ず入ります。入れる場所が1マスしかないなら、そこに入るしかありません。「そのマスが2であるべき理由」ではなく「2にとって行き場が他にない」という論法です。
③ ネイキッドペア(裸の二数)
難易度:中級 / 出番:多い
どういう状態か:同じユニット(行・列・ボックス)の中に、候補がまったく同じ2つの数字だけになったマスが2つある状態です。
何が言えるか:どちらがどちらかは分かりませんが、その2つの数字はこの2マスで使い切られます。よって同じユニットの他のマスからは、その2つの数字を消せます。数字が確定するわけではなく、候補が減る技である点が①②との違いです。
2つのマスに入る数字は、どちらも {4, 9} の中からしか選べません。同じユニットに同じ数字は2回入れないので、片方が4ならもう片方は9、片方が9ならもう片方は4です。どちらの場合でも、4と9はこの2マスで消費されます。ならば同じユニットの3マス目以降に4や9が入る余地はありません。
④ ヒドゥンペア(隠れた二数)
難易度:上級 / 出番:ときどき
どういう状態か:あるユニットの中で、2つの数字がどちらも同じ2マスにしか入れない状態です。③と見る向きが逆で、③は「マスの候補が2つ」、④は「数字の置き場所が2つ」です。
何が言えるか:その2マスは、他にどんな候補を持っていても関係なく、その2つの数字だけになります。余分な候補をすべて消せます。
1列目には 3 も 8 も必ず1回ずつ入ります。置ける場所が r4c1 と r5c1 の2マスしかないなら、この2マスが3と8で埋まることが確定します(順序は不明)。2マスに2つの数字が入れば、そのマスはもう満席です。だから他の候補は消えます。
③との違いは見つけにくさだけです。③は候補が2つのマスを探せば目に入りますが、④は数字ごとに置き場所を数えないと見えません。効果は同じで、どちらも「2マスを2数で予約する」技です。
⑤ ポインティングペア(ボックスから行・列へ)
難易度:中級 / 出番:多い
どういう状態か:あるボックスの中で、ある数字を置けるマスがすべて同じ行(または列)に並んでいる状態です。
何が言えるか:その数字はそのボックスのどこかに必ず入るので、結果としてその行のどこかに入ることまで確定します。よって同じ行のボックス外のマスから、その数字を消せます。ボックスの情報が行・列に伝わる技です。
「ボックスに3が入る」ことと「候補が1行目に限られる」ことを組み合わせます。3の置き場所の候補が r1c2 と r1c3 だけなら、実際に3が入るのはそのどちらかです。どちらであっても3は1行目に置かれます。1つの行に3は1回しか入らないので、1行目の他のマスは3ではありません。
逆向きの技もあります。ある行で、ある数字の置き場所がすべて1つのボックスに収まっているとき、そのボックスの他のマスからその数字を消せます(ボックス/ライン・リダクション)。理屈は左右対称です。
⑥ X-Wing
難易度:上級 / 出番:まれ
どういう状態か:ある数字について、2つの行でその数字を置ける場所が2マスずつしかなく、しかも列の位置が両方の行で同じ状態です。4つのマスが長方形の角に並びます。
何が言えるか:その数字は長方形の対角どちらか一方の組に必ず入ります。どちらの場合でも2つの列は使い切られるので、その2列の他のマスからその数字を消せます。
1行目にも2行目にも 1 は必ず1回入ります。置ける列がどちらも {3列目, 5列目} に限られているので、この2つの行の 1 は、必ず3列目と5列目に1つずつ振り分けられます(同じ列に2つは入れないため)。
つまり3列目の1と5列目の1は、この長方形の中ですでに使い切られていることになります。だから同じ列の他のマスに1が入る余地はありません。
行と列を入れ替えても成立します。2つの列でその数字の置き場所が2マスずつ、行の位置がそろっているときは、その2行から消せます。
🎯 次の1手クイズ(全120問)
読んだだけでは身につかないので、実際に探してみてください。出題される盤面はすべて解が1つに定まる問題から作っており、範囲の中で答えが1つに決まるものだけを収録しています。間違えても、なぜそうなるかの説明が出ます。
今回の技:—
読み込み中…
実戦での使う順番
強い技を覚えても、実際に使う回数は①②が圧倒的に多いです。上級技は行き詰まったときの引き出しとして持っておくもので、常に探すものではありません。次の順に試すと無駄がありません。
- 数字の多いユニットを探す — 埋まっているマスが多いほど候補が少なく、①②が出やすい
- ①ネイキッドシングル — 候補が1つのマスを埋める
- ②ヒドゥンシングル — 数字ごとに「この行のどこに入る?」と数える
- ここで止まったら、候補をすべて書き出す
- ⑤ポインティングペア — ボックス単位で数字の並びを見る。効果が大きく見つけやすい
- ③ネイキッドペア — 候補が2つのマスに印をつけて探す
- ④ヒドゥンペア — 数字ごとに置き場所を数える
- ⑥X-Wing — 1つの数字だけの候補図を作って長方形を探す
ステップ4が最大の分かれ目です。候補を書かずに上級技を探そうとしても見えません。逆に、書き出したうえで③〜⑥のどれも見つからないなら、たいていは候補の消し忘れがあります。すでに置いた数字を1つずつ見直してください。
読んだら、あとは手を動かすだけです。無料のナンプレ(4難易度・メモ機能つき)で、いま覚えた技をそのまま試せます。
📕 ナンプレの問題集
紙で解きたい方・もっと難しい問題に挑みたい方へ
📖 用語のまとめ
1〜9が1回ずつ入るまとまりのこと。行・列・3×3ボックスの3種類があり、盤面全体で27個あります。
そのマスに入りうる数字。同じ行・列・ボックスに出ていない数字が候補になります。
同じ行・列・ボックスにあるマス。1つのマスにつき20個あり、そこに出た数字は候補から消えます。
候補が2つだけのマス。ネイキッドペアやX-Wingの起点になるので、印をつけておくと探しやすくなります。
rが行、cが列。r3c4 は上から3行目・左から4列目のマスを指します。解法の解説で広く使われる表記です。このページの盤面には r1〜r9・c1〜c9 の見出しを付けてあります。
答えが1通りしかないこと。ナンプレの問題は一意解であることが前提で、だから論理だけで解けます。